ハレルヤ!裕(ゆたか)です!
7月にTPWのアンドレ牧師とケンドリックが、池ゴスでワークショップをしてくれた事は以前もレポートしましたが、今回はそこからまた少し、彼らの事を記事にしてみたいと思います。
当日私は、彼らが宿泊していたホテルから教会までの送迎を担当しました。彼らは私の車に乗るのが大好きなんです。私のカーステレオから流れるオールドスクールのゴスペル音楽が彼らの琴線に触れるみたいなんですね。彼らは車の中で、Proffessor Earl HainesとAlex Bradfordの曲に合わせて歌ってくれました。それもかなり上手い!ちょっとした贅沢ですね。
Alex Bradford/Too Close To Heaven
https://www.youtube.com/watch?v=kDHSZogCl94
ゴスペルクラシックとして余りにも有名な曲です。アラバマ出身のシンガー。自分の息子を芸人にさせたいという母親に、様々な習い事を仕込まれた彼のステージや衣装などは、ゴスペル界の中では特異な存在であったが、この曲の大ヒットにより今でもゴスペル界のレジェンドとして語り継がれています。
Proffessor Earl Hines&The St.Paul Baptist Church Choir/How Sweet It Was
https://www.youtube.com/watch?v=T8a12J3JD54
クワイアとしてゴスペル音楽を初めて商業的に録音したのがこのEarl Hines教授の聖歌隊と言われています。聖なる教会での聖歌隊をレコードという商業ベースに乗せた功績は後に大きな影響を与えました。
ワークショップ後にTGIフライデーにてアンドレ牧師達も交えてスタッフで食事会。ゴスペル音楽について、日本での活動について、ソウルフードについて・・などかなり深い話しが聞けたのでいくつかご紹介いたしましょう。
一つ気になる質問を彼らに聞いてみました。それは、ゴスペルを歌っている多くの日本人が疑問に思い、アンドレ達に毎回聞くことだそうです。
ゴスペル音楽は、アメリカの黒人達が奴隷時代からの苦難や差別を乗り越えてきた歴史、そしてアフリカをルーツとする民族性などが合わさって生み出されたスタイル。その彼らのスタイルと全く同じゴスペル音楽を日本人は好み、彼らと同じように歌っている。通ってきた歴史も違うし民族性も文化も違う日本人がアフロ・アメリカンのゴスペルと同じスタイルを好んで歌っているのは不思議で違和感が無いのですか?こんな質問を投げかけてみました。ジェロという演歌を歌う黒人シンガーがいましたが、ジェロと同じように少し面白がられて見られてはいないかな?という疑問があったのです。
この質問に関してアンドレ達は「奴隷や差別を経験しなくてもどの国の人にも大変なことはあるし、神様を求める気持ちは一緒だ」そして、「ブラックゴスペルを非常に上手く歌うシンガーやクワイアも日本では増えてきている」と言っていました。
以前、アイルランドやヨーロッパの人達のクワイアが、彼らにブラックゴスペルのスタイルで素晴らしい賛美(神を讃え歌う事)を聞かせてくれた話しなどを例に出し、「賛美はスタイルの問題ではなくスピリッツの問題である」と教えてもらいました。
彼らはブラックゴスペルのスタイルで歌う日本人を奇異な目で見ることなく、むしろ自分達と同じスタイルで賛美し、求める、日本人のゴスペルに大きな感動を覚えているという話です。
それはそうですね!スタイルなんて関係ない!自分達の好きなスタイルでただ叫べば良いんだな。目からうろこが落ちた気がしました。ありがとうアンドレさん!
Hallelujah! 美和です。
今週末7日土曜日は池ゴスです!始めての方は無料ですので、どんどんお友達を誘って、是非いらしてくださいね。お待ちしています♪
今回のワークショップは、先月に引き続き「Moving Forward」、そしてこの前のブログで裕が解説してくれたPraise Break にかけて、現代の最新Praise Break、Kurt Carr のアルバムから「Gimme Some Room So I Can Thank Him」ワークショップします。
それに加え、7月にアンドレ&ケンドリックがワークショップしてくれたPrayer Spiritual Medley から「Every Time I feel The Spirit」をワークショップしますので、盛りだくさん、お楽しみに!
「Every Time I feel The Spirit」の歌詞は過去のブログに載せてありますのでチェックしてみてくださいね。
さて、この曲は私も長い間知っていてよく歌う曲ですが、多くの黒人霊歌のほとんどがそうであるように、この曲も作者は不詳です。なので、改めてちょっと調べてみようかなぁと思いググってみたら、なんとNat King Coleのアルバム「Every Time I feel The Spirit」がwikiで出てきました。
Nat King Coleは、とても有名なジャズシンガーの一人で、私も大好きなシンガーです。特に、ベタなのですが彼の代表曲の一つ「Smile」は落ち込んだ時に聞くとスマイル、本当に笑顔にさせてくれる曲です。知っている人も多いと思いますが、この曲はチャップリンが作曲した曲ですね。映画「モダンタイムス」は今でもビデオテープで持っていて(古い!)何度も何度も観て、笑い、泣きました。
話は脱線しましたが、なので今回はwikiから少し抜粋してこのアルバムを紹介してみたいと思います。
私はこのレコードを持っているので、今レコードラックから引っぱり出し聴きながらこの記事を書いています♪
このアルバムは、1959年にGordon Jenkins のアレンジによって作成されました。
バックで歌っているのは、シカゴ、イリノイ州にあるFirst Church of Deliverance(教会)の聖歌隊
によるものです(この教会はまだ現在もあります)
アルバムの曲はすべて黒人霊歌で、他には「Oh Mary Don’t You Weep」「Go Down Moses」「Ain’t Gonna Study war no more」等、おなじみの黒人霊歌が収録されています。音は古いサウンドですが、本当、いいですね。しみじみ。バックの聖歌隊がちょっとクラシックな発声ですが、やはりアレンジはどっからどう聴いてもゴスペルです。これだから古いゴスペルはたまりません。オルガンもリズミカルに刻んでいます。
このアルバムは1966年にキャピトルレコードから再版されましたが、タイトルが「Nat King Cole Sings Hyms and Spirituals」と変えられ、1951〜1961年にNelson Riddleによってアレンジされた何曲かがボーナストラックとして追加されています。
私はこちらのアルバムは持っていませんので、これを機会に探して聴いてみようと思います。
そのアルバムがこちら。
ジャケットとしては、断然、前作の方が個人的に好きだなぁ。
レコードは、その音の古さ、倍音、だけではなく、やっぱりジャケットのインパクトが大きく、音楽に合わせて作られたデザイン、写真、絵等も通して、総合的に聴く者への音楽に対する期待感と価値を上げてくれる、そんな感じがします。
と言うわけで、今回はNat King Coleのゴスペルアルバムの紹介でした。
では、土曜日にお待ちしています。
一緒にゴスペル歌いましょう!
美和
ハレルヤ!池ゴススタッフの裕(ゆたか)です。みなさん!厳しい残暑の真っただ中ですが、いかがお過ごしですか?私もやり残した夏休みの宿題のごとく、ユニークなゴスペル用語について解説させていただきたいと思います。
池ゴスでワークショップが盛り上がり、感動と興奮がクライマックスに達してきた時に、突如高速の2ビートを刻むドラム音が疾走しもう誰も私達を止めることはできませんよ!と言わんばかりに、叫び踊るという光景を体験された方は多いのではないでしょうか?とても驚かれたのではないか?と心境を察します。(笑)
実はこれは「Praise Break」という黒人教会やゴスペルで古くから行われている伝統芸能のようなものなのです。
奴隷時代に生きた黒人達は、生きる希望をも見いだせないような過酷な条件下で働かされ、絶望的な毎日を余儀なくされました。ただ夜集まり、奴隷主である白人に連れて行かれた教会で覚えた讃美歌や、アフリカから伝わる労働歌を歌い踊る時だけが魂の休まる唯一の時間だったのです。彼らは輪になって歌い、そこに独特のステップや振り付けを伴って踊りました。故郷であるアフリカで行っていたように熱狂的に歌いダンスしました。その高揚感の中で押さえつけた感情を吐き出し!叫んだ!これは「リング」とか「シャウト」と呼ばれる奴隷時代に行われたある種の宗教儀式でした。1928年にオール黒人キャストで作られた記念的映画「Hallelujah」の中でこの「リング」「シャウト」の光景を見ることができますので参考にしてください。 映画「Hallelujah」より(1:40以降チェック!)
http://www.youtube.com/watch?v=Sb96yAHr6oM
黒人達にとって、過酷な差別と苦しみの生活の中で、感情を吐き出せるたった一つの場所が教会の中でした。彼らは教会の中で自由に叫び踊り泣き、時には倒れるまで歌い、心のうめきを吐き出しました。そこには奴隷時代から続くあの「リング」「シャウト」の熱狂が受け継がれていました。そう、「Praise Break」とは現在の黒人教会で行われる「リング」「シャウト」のようなものなのです。
そうした黒人達の歴史が刻まれている「Praise Break」を、何故、日本人の私達がやる必要があるの?黒人の真似しなくても良いのでは?そんな疑問が湧いてくるかもしれません。でも、私達の生活の中にだって辛いことや悲しいことやたくさんの逆境があります。どこかで吐き出したいし、解消したい。ならば、黒人達が行っていたやり方から学んだ私達の「Praise Break」があっても良いではないですか?私達も激しく熱狂的にゴスペルを歌い、リミッターを振り切るかのように踊っても良いのではないのですか?そのことを保証するかのように池ゴスで巻き起こったPraise BreakのYou Tubeの動画には黒人達を始め世界中からアクセスされ驚きと感動の声が寄せられています。ゴスペルに人種も国境も存在しないのですね。
池ゴスでのPraise Break
http://www.youtube.com/watch?v=dLn9WReh8lY&list=PL59E5F58A9EF3A94E
黒人教会では結婚式でもPraise Breakしてしまうのですね。
http://www.youtube.com/watch?v=JRnUOenbAhk
「Total Praise」で有名なRichard Smallwoodのコンサートでも。
http://www.youtube.com/watch?v=jYPTLDlfkOI
黒人教会での礼拝の中で牧師の説教に導かれてPraise Break
ハレルヤ!池ゴススタッフの裕(ゆたか)です。私はいつもパワーポイントなど色々な係を担当していますが、 HP新設にあたり、ブログの方でも池ゴスの様子や、色々マニアックなゴスペルトークを皆さんにシェアさせて いただきたいと思います。
うだるような暑さの真夏のど真ん中!8月の池ゴスも熱気ムンムンのゴスペル温泉にどっぷり浸かりに多くのゴスペルラヴァー達が中央福音教会に集まってきました。
そう!ここはゴスペルのど真ん中!夏バテなんて気にしない!うちわ片手にハレルヤ!とゴスペル夏祭りの始まりといった雰囲気でしたね!遠く長崎からも来られた方がいてなんとも嬉しい限りでした。
Praise&Worshipはお馴染みの「Old Gospel Medley」。黒人達の間で古くから歌われている「This Little Light Of Mine」「Jesus On The Mainline」「I’ll Fly Away」のメドレー。途中、周囲の人と挨拶タイム。初めて会う人や久しぶりに会う人、握手して声を掛け合う愛に満ちた時間。日本人には苦手なスキンシップかもしれませんが、こうして無事に来られたこと、そして出会えたことは決して偶然ではないと思うのです。だからここに集まった人達とその喜びと感謝を共有したいなといつも思っています。
そしてファンキーな「Mighty God」。もうじっとなんかしていられないですね。今回からバンドメンバーに滝元風喜さんが参加。各方面で活躍されているプロのベーシストで今回もバンドと息がぴったし合っていて特にうねるベースラインはブラックなムードを漂わせていました。
今回のワークショップは6月に藤波慎也さんによってシェアされた「Moving Forward」。Israel HoughtonやHezekiah Walkerでもお馴染みの名曲です。発音やリズムなどゆっくりと念入りに進められていきました。ソロパートをシンガーズの創生と千洋が交互に歌う。時には会衆へそして自分自身に語りかけるような純粋な気持ちが多くの人の心に届いていました。
「私は前に進む。後戻りはしない!」凄い歌詞ですね。宣言してしまっているんです。そして「古いものは過ぎ去り新しくされる。」と信じるんです。
丁寧に曲は仕上がっていく!そして頭から力強いポシティヴな宣言を大声で歌う。会場のどこにもネガティヴな感情は存在しない。まさに出来あがっている状態だ。「前に進む!」この宣言は曲の終りに疾走していく!高速の2ビートを刻むドラムの音が駆け抜ける!Praise Breakの始まりだ。叫び!踊り!飛び跳ねる!まるで映画「ブルースブラザーズ」の黒人教会のシーン
「Blues Brothers」の教会のシーン。↓
http://www.youtube.com/watch?v=JCCd5Qh3OtQ
Praise Breakの嵐が過ぎ去った後に、美和さんが10代の頃引きこもり自殺未遂、夜の街に繰り出し荒れすさんだ生活を送っていた時期もあったことなどを語られました。
しかし、ゴスペルに出会い黒人教会に行くようになり、そこで自身の辛い過去や人に知られたくない心の汚い部分も含めて、全てを吐き出すことが許され、その感情を全て受け止めて、そのままの自分を認めてくれる存在に出会った時に、心が解放されて希望の道へと前進していくことができた。その体験をお話してくれました。そして魂の解放の場として存在する黒人教会のスタイルが日本でも根付いても良いと話されました。
多くの人が辛い体験、傷つけられたこと、また傷つけてしまったこと、トラウマなどのせいで希望を失い前へ進めなくなっている。でもゴスペルにはそれらを全て受け止め癒してくれるパワーがある。そう古いものは過ぎ去り新しくされ、決して後ろを振り返らず前へ進むためのエネルギーをゴスペルは与えてくれるのです。
そして、そのことを思うと叫ばずには入れらない!「When I Think About The Lord」そんな思いが込められた曲で真夏の「ゴスペル祭り」は幕を閉じました。そうです。叫べばよいのです!ハレルヤ!と叫んでみてください!あなたの心の中に一筋の光が差し込むはずですから。それがゴスペルです!
Hallelujah! 美和です。
さて、もう今週末に迫ってきた8月池ゴスですが、6月に藤波慎也君がWSしてくれたMoving ForwardをWSする予定です!
この曲は、池ゴスでももうずっと歌っている、ヘザカイヤ・ウォーカー師のアルバム“Souled Out” に入っています。
こちらが音源
Moving Forward By Hezekiah Walker and LFC
しかし、この曲の作者はRicardo Sanchezです。
こちらが原曲
Moving Forward By Ricardo Sanchez
しばらくの間、池ゴスでこの曲をWSしていきますので、どうぞ皆さん続けて参加してくださいね。
また曲のこと等々については追々ブログでも取り扱っていきたいと思います。
当日歌詞を配る予定ですが、一応、歌詞下にあげておきます。
Moving Forward written by Ricardo Sanchez
Not going back, I’m moving ahead
I’m here to declare to You
My past is over In You
All things are made new
Surrendered my life to Christ
I’m moving, moving forward
What a moment
You have brought me to
Such a freedom, Lord
I have found in You
You’re the Healer
Who makes all things new
Yeah, yeah, yeah!
You have risen
With all power in Your hands
You have given me a second chance
Hallelujah, Hallelujah
Yeah, yeah, yeah!
You make all things new
Yes, You make all things new
And I will follow You forward
では、今週土曜日、池ゴスでお会いしましょう!
美和